2006年10月8日、新宿。

『運転手さん〜、いつものお店まで頼むよ〜』

陽気に馴れ馴れしく運転手に話かける大輔。
『はい…』

クールというより、どちらかと言えば無口な中年の運転手の洋一が静かに頷く。


大輔にとって洋一はお抱え運転手のようなもので、もう何百回も新宿駅から、とある高級キャバクラ店まで乗せてってる。