私…抱きしめられてる??




「もう大丈夫だから…俺がいるから安心しろ」




私は初めて、先生の前で泣いた。




そして、今までの事を全て先生に話した。




「ゴメンな…怖い思いさせて。俺があの時、無理にでも送ってれば、こんな事にはならなかったのにな。本当にゴメン!!」




「私が悪いんです。こんな事、他人事だと思ってて…何も考えてなかったから」




「もう俺…限界…」




頭の上から、先生の声が聞こえる。




優しい声…




「俺…上原が好きだ」




今…何て!?




あまりに突然な出来事に驚いて、先生から離れた。




「えっ…?」




「あのキスは本気だから…って今更だよな。忘れてくれって言ったの…俺だしな」




先生の言ってた好きな人って…私の事だと思っていいの?




「私、忘れられなかったんです。先生のキス。うれしかったから…私も先生が好き…」




言えた。




やっと言えたんだね…。




「本当に!?俺…マジでうれしいんだけど!!」




私だってうれしい。




うれしいけど…




先生と生徒の恋愛はタブー。




「でも…生徒とは付き合えませんよね…?」




「俺はお前が生徒でも、もう手放すつもりはないんだけど?」




それって…




「俺と付き合って下さい」