『永遠の愛』




「先生…」




「ちょっと瀬名っち、こんな所でプロポーズなんてしないでよ。ただでさえ暑いのにますます暑くなるじゃん」




プロポーズ??




やだ…本当に暑い。




顔から火が出そう。




「その辺の暑さと一緒にすんなよな。俺ら、誰も近づけないぐらい熱い愛だから」




こういう事をサラッと言える先生ってすごい。




聞いてるこっちが恥ずかしいよ。




「そんな事言って、彩音の事泣かせたのは誰でしたっけ?」




「はは…俺…」




「今度泣かせたら、いくら瀬名っちでも許さないからね」




梨華…。こういう親友がいるって本当にいいよね。




私が言えない事まで言ってくれる。




もう私だって泣きたくない。




「それと中田先生には気をつけなよ。私、中田先生の事は好きだけど、あんまりいい噂は聞かないし。彩音の事、まだ狙ってるみたいだから」




「分かってる」




もう中田先生に振り回されるのは嫌。




もう壊れたりしないよね?私達の愛…




そう思ってるのに、マイナスな事ばっかり考えてる。




せっかくの修学旅行なのに…楽しみたいのに…




「そんな顔すんなよ。大丈夫だって!何があっても俺が守るから」




「先生…」




また泣いてしまいそうになった。




うれし涙だったら、泣いてもいいかな?




梨華は、そんな私達を見て『暑い』を連発していた。