盛り上がる二人を前に、おそるおそるあたしは聞いてみた。 「…あの、ヒーローって何?誰の話?」 「嘘、愛奈知らないの!?」 陽向が丸い目を更に丸くして言った。 「まあ、愛奈去年1組であたしとヒーローの8組とは教室の階違ったしね…。」 何? 気になるよ~。 「教えてよ!」 私は陽向の肩をガシッと掴む。 「てか、あたしよりもマリの方が詳しいんじゃない?同じクラスだったし…。」 陽向がマリに目を向ける。 「マリ~、教えてよ!」 あたしもマリに目を向ける。