「ヒーローって、まだ来てないの?」 あたしは浮かれている陽向に聞いた。 「うん、まだ教室にはいないみたい…。」 その時。 教室のドアからあきらかにオーラの違うイケメンが。 イケメンはそのまま突っ立っている私達の方へ歩いてくる。 「おはよ。」 マリに笑顔を向けるさわやかイケメン。 「あー、おはよう。」 マリも笑顔であいさつ。 まさか…。 ま、まさか。 パッと陽向を見ると。 目の色が違う。 キラキラしてて、顔も赤い。 じゃあ、やっぱり。 「これがヒーロー?」 あたしは小さく呟いた。