昼休み、

紗由と咲の3人でお弁当を食べる。

「奈々羨ましいな〜」

咲が呟く。

「何が?」

「何がって…裕馬君奈々にだけ優しいじゃん!!」

「そう…かなあ?多分あたしを女だと思ってないんだよ!!」

「え〜、あれは絶対…」

「なーなっ!!」

急に裕馬があたしの所へ来た。

咲は裕馬に見とれている。

「それちょーだい?」

あたしのお弁当の林檎を指指す。

「食べたいの?」

彼は頷く。

林檎を渡そうとすると彼は口を開けて待っている。

「あたしが食べさせるの!?」

「食べさせてよ」

ドキドキしながら林檎を口へと運ぶ。

「うまっ!!ごちそーさん」
そう言って彼は男子の群れへと消えて行った。

「ラブラブじゃん!!」

紗由が笑っている。

「もーやばいよ〜、好きすぎるよ〜」

あたしはへなへなと机に伏せる。