次の日、私は午後からの登校だった。

 母が言うには“待機”らしい。

 先生達が先輩に確かめている間、私は家から出してもらえなかったのだ。

 父も学校へ向かった。

 私は一人部屋で悩んでいた。―――恐かった。


 どんな顔をして学校に行けばいいの?

 どんな顔をして先生に会えばいいの?

 どんな顔をして―――先輩に謝ればいいの?


 午後から遅刻して行くくらいならいっその事、今日はもう休めばいいのだろう。

 母は絶対に承諾してくれるだろう。

 でもそしたら、絶対、更に行きづらくなる。

 携帯は没収された。まぁ、当然のことだろうが。

 没収と言ってはいるが、ちゃんと返ってくるとは思わない。

 連絡不能。

(先輩に、迷惑かけちゃった…)

 昨日堪えた涙が今更のようにこみ上げてきそうになり、唇を強く噛む。