いっぱいに広がる。



身体は、手足から背中からしっぽから、

水をあっという間に吸い上げて、どんど

ん重くなっていく。



手足も水溜りから、しだいにあがらなく

なってゆき、どこまでが僕の身体で、ど

こからが水溜りなのか、わからなくなる

ほど、感覚が麻痺し、

このまま、水の中に、身体が溶けていく

んじゃないか・・・と思った。






そのうち、

一歩も前へ進むことが出来なくなった。

それでも、しばらくの間、その場に立ち

すくんでいたが、




・・・パァアアーーーーン・・・!!



という車のクラクションとともに、その

場に崩れ落ち、バチャッ・・・と横倒し

になった。



重くて重くて、首を動かす力もとうに残