「・・・・ピーターっ・・・!!」

「まぁた、呼び方変えなくちゃね」



画面の向こうの男はさやさしい。

甘くて、ソフトで、たまに笑わせてくれ

て、でも、自分の想像以上の男なんてこ

の世に存在するわけがない。

わかっているはずなのに、なぜか希望も

捨てられない。

いくら呼び名を変えてみたところで、選

ぶ自分の中身までは変わらないし、望む

相手も替えられない。



同じ相手と同じ自分が、手を変え品を変

え、同じ手口で  ぐるぐるぐるぐる

廻っているだけなんだ。



「でも、ほら見て。待ち受けはちび。あ

 んたの写真だから」

顔の前で得意そうに見せ付けられても、

僕は知らんぷりして寝たフリをした。