夜明けのこえ

生まれたとき。



それは例えようもないくらいに無防備なんだけれど。



それを好きなヒトに晒すのは、なんだかくすぐったくて。



目の前の彼女もそんな風に思ってるのかな。






黒い瞳が僕を真っ直ぐに射抜いた。



“アタシに、アナタを下さい。


与えて、受け取って、そうやって共に生きて欲しいです”



澄んだ響きをもった彼女の声



それは、僕にはまるで、





夜明けのこえみたい。





そんな風に感じたんだ。