「んじゃ、俺はそろそろ帰るわ」




そう言って、俊…だっただろうか?


まあ、俊は病室を出ようとした。




「おい」




俺はもちろん呼び止める。


こいつには聞きだいことが山ほどあるからだ。




「………何や?」




「お前、皐月と…」




「ああ、"元"彼氏や。

まあ、振られたんやけどな」




そう言って、俊は肩をすくめた。



俺は疑問の眼差しを俊に向ける。





「振られた…?

お前、認めてなかったんじゃなかったのか?」