気がつくと、私は学校の前に
立っていた。




夜の学校は暗く…



こういうのが苦手な私の足は
思わずすくんだ。




しかし、歩みを止めちゃいけない






あいつは待っている



絶対に待っている………










私は無い運動神経を精一杯使って
正門をよじ登った。




そして、辺りを見渡す。



暗さでどこに何があるのか
よくわからない………





とりあえず私は部室近くへ
向かった。




あいつがいそうな場所は
ここぐらいしかないからだ。








私はかじかむ手を温めながら
足を動かした。