「うーん………」




「どうしたの?千奈ちゃん」




私は目の前の紙と
うなり声をあげながら
にらめっこする千奈ちゃんこと
坂上千奈(サカガミ チナ)ちゃんに
声をかけた。





「あぁ………
皐月〜、文化祭どうしよー…?」




「文化祭?」





私は首を傾げ、机に置いてある
紙を手にとった。





「…桜ノ宮祭?」




「そうなのよ〜………

なんか出し物決まってないのが
うちのクラスだけらしくてさぁ…


早く決めないと………」





そう言って千奈ちゃんは
再びうなり声を上げ始めた。