「ウルフが動き出してる」
俺と拓にぃと美桜は話合いをしていた。
「そうか…。あいつらは卑怯な真似してるから、今回もどう動いて来るか」
ウルフは薬やレイプの常習犯で、1人の奴に何人も襲わせたりする。
「美桜、チームの奴らに声かけしとけ。
強くても女だ。
何があるかわかんねぇ」
拓にぃはいつもになく真剣だった。
「分かった。栞に連絡入れる。」
栞チャンは、姫龍の幹部で美桜と同じクラスだ。
「美亜と葵の注意もしなよ」
「分かってる。陸がいるけど一応雅龍の奴護衛につける」
タバコに火を着けて、気持ちを落ち着かせた。
「美亜と葵って誰?」
「美亜は蓮にぃの好きな子で葵はその友達」
当たり前のように答えやがった…
「蓮に好きな奴なんていたのかよ!?」
拓にぃはお袋達にも聞こえるようなでけー声で言った。
「美桜…」
いつもより低い声で呼んだら、顔を引き攣らせながら俺を見た。
「あ…」
「はぁ!?蓮いたの?
どんな子!?」
めんどくせー。
「美桜どうにかしろよ…」
と美桜を見たらいねぇー。
ガチャ―
バタバタ―
ガチャ―バタン―
という音がした。