「ウチかよ。何にもしてないし」
帰る準備をしながら考えてた。
「したやろ。昨日。
しかも、蓮ん家泊まったくせに、蓮起こしもせんと朝飯も作らんと家出たんやろ」
ハァーとため息をついていたが、私は頭が回らなかった。
やっぱり付き合ってたんだ…
葵は不安そうに私を見た。
笑顔を作って、ご飯を食べた。
「つか、蓮よりはよ起きることなんてあるんやな」
「うっせー。わざわざ早く起きたんだよ。」
美桜チャンはあくびをして、私を見た。
「じゃあ眠いから行くわ。蓮にぃに見つかると面倒だし。」
アユチャンは美桜チャンが座ってた場所に座った。
「美桜のこと頼むな。これ、俺ら3人からの頼み事や。」
アユチャンは寂しいそうに言った。
「美亜チャンに心開いてねんで。わかりにくいかもしれんけど。」
空を見上げながら、
「美桜、ちょっと過去に色々あってな。
それ以来、信じてる人しかに心開かんようになったん。
あんな笑ったんも、久しぶりに見たわ」
そっか…
あんなに笑ってたのに。
「やで、美桜のこと頼むな。」
「うん」
アユチャンはニコッと笑って屋上を出た。