「はい」
歩が返事をして、ドアが開くと美亜がいた。
「美亜。さっきぶり~」
美桜は、普段笑わないのに美亜には見せてる。
美亜に心開いてるのか…?
だとしたら、いいけど…歩、睨んでもしょうがねーだろ
「ほんと、ここ酒しかないな~。
ジュースぐらい用意しろっつうの」
美亜は俺の方を見た。
俺に言うなよ。
「チッ…わかったよ。また今度な」
「舌打ちすんなバカ」
コンコン
「失礼します。姫龍が来ました。」
「わかった。行くぞ」
俺は立つと、歩が寄ってきた。
「なんだよ。」
「なぁ、美桜って美亜チャンに心開いてるん?」
あいつは、本当に信頼してる奴にしか開かないからな。
「じゃねーの。笑ってたし。
美亜睨んでんじゃねーよ」

「だってさ~俺に心開いてるかどうかもわからへんのに、さっき会った美亜チャンに心開いてるってなんか俺淋しいわァ」
落ち込んだように、美桜を見た。
「美桜はお前に心開いてるよ」
歩にそう言い残して、歩いた。
「美亜。こっち来い」
ちょこちょこ歩いてる姿が可愛い。
「おい。」
シーン
「始めるぞ」
美亜は緊張したように固まってるし、心の声が聞こえてる。
「大丈夫だ」
美亜の頭をポンポンと叩いて、俺は前に立った。