私は夢を見た―
小さい頃の夢。
公園で、大ちゃんと一人の男の子と一緒に遊んでいた。
「美亜チャン。僕美亜チャンのこと大好き」
「美亜も、―…のこと大好き。」
誰だろう。
顔がよく見えない。
「大きくなったら、結婚しようね」



「美亜!起きろ!」
「んー。悠兄今日休みだよぉ」
時計を見ると、7時30分。
「今日は、高橋組が来るんだよ」
泰さんのとこ?
泰さんとは、高橋泰明[タカハシ ヤスアキ]
28歳で、高橋組の総長をやってる。
「9時に来るから。」
えー!?後ちょっとじゃん。


私は、急いで起きてリビングに行った。リビングには、タッチャンがいた。
「美亜おはよー。ご飯さっさと食べて用意しろよ」
「はーい」
朝ご飯を食べて、シャワーを浴びた。

大変なのはここからだ。
「お母さん!着せて」
着物を着ないといけない。
「はいはい。」
今日着るのは、入学祝いにケンチャンが買ってくれた、黒にピンクの桜が入ってる、大人っぽい着物だ。

「ふぅ、着れた。」
私は、軽く化粧をして髪を結んだ。

少しすると、声が聞こえた。
「「「お疲れ様です」」」
…来た。
私は組の方に行った。
「泰さんお久しぶりです」
イカついお兄さんだ。
「美亜久しぶりだな。元気やったか」
「はい。今年から高校生になりました。」
話をしていたら、圭兄と和兄が来た。
「遅れてすいません。」