「そうか、美亜チャンか」
何故か懐かしそうに私を見た。
「えッ!?」
「あ、君のお父さんと知り合いで小さい頃会ったことあるんだよ。」
そうなんだ…
「あ、覚えてなくて当たり前だよ。ほら席着いて。」
「いつもの4つね」
「あいよ」
席に着いて、お好み焼きを待った。

「お待ち。どんどん食べな。」
一口食べると、
「美味し~」
ほんとに美味しい。
「やっぱり親子だな。俺が店やろうと思ったのも、美亜チャンのお父さんが店開いても悪くないって言ってくれてね~」
お父さんが?
「滅多に人褒めたりしないのに…」
「あぁ、だから凄い嬉しかったんだよ。」
「へぇ~おっちゃんも青春が会ったんやな」
食べながら、アユチャンがボソッと言った。
「なんかいったか?」
「なんもやで。おばちゃん美味いよ。」

食べ終わって、そろそろ帰ることにした。
「えっとお金…」
「いらねー」
蓮がさっさとレジに行った。
「あいつ、絶対奢るタイプやで、気にせんでええよ」
レジでお金を払っておばさんと話してる横顔を見るとまた心臓がドキドキした。

「美亜行くぞ。」
「ぁ、うん。ごちそうさまでした。とっても美味しかったです」
「またおいで。」
おじさんに挨拶をして、店から出た。

うわ真っ暗だ。
「家送る。」

車で送って貰った。
「ありがとうね。おやすみ」
「じゃあな。」
「美亜チャン。バイバイ」
「おやすみ」
あ、隼人先輩が喋った。
「また明日。」
車が、見えなくなるまで見送った。