美桜は泣きそうな顔をしていた。
「3分間だけ泣け」
そう言うと、ごめんと言って泣いた。

美桜が泣きたいときは、3分間だけ泣く。
3分以上泣くと引きずってずっと泣いてしまうから。


「ありがとう…」
3分泣いて、鼻を赤くしながら笑った。
笑えてねーのに。
「ちょっと寝ろ。
ここにいてやるから」
「うん。
ごめん…ごめん…」
美桜は過去のことに触れるとすぐ謝る。
「いいから。
ほら、入れ」
美桜をベッドに寝かした。

「蓮にぃ。ごめんね…」

美桜の手を繋いで、頭を撫でた。

「大丈夫だから。
早く寝ろ。」


美桜が寝て、拓にぃに電話をかけた。
「もしもし?拓にぃ?」
<おぉ。どーした?>
「美桜が過去のこと思い出しちゃって…」
<そうか…
今はどうしてる?>
「とりあえず寝かした。」
<わりぃな>
「いや。思い出させたの俺だから」
電話を切って、俺も知らずに寝てしまった。