私は猫と旅をする

草村の最終地点が見える…もうすぐ…もうすぐ。小走りが自然と駆け足になって、私はゴール目指して走り出した。


そして、最後の草を目の前にして一気に掻き分けるんだ。そして私は飛び出した。


―バサッ


「ゴーール!!!」


両手を上げて、両足を広げて地面に着地した私の目の前に広がった光景に私は息を飲んだ…。


「なに…ここ…」


そこは少し開けた広場に5つの扉が立っていた。どの扉にも文字が書かれている。



【矛盾】【暴虐】【悲痛】【回避】【幸福】



「何ここ…」


「さぁ、行くぞ」


「えっ…ここに来たかったの?」


「そうだ。どれから入る?」


どれからって…ここは何?扉の周りをゆっくり歩きながら考えた。