センチメンタルな季節【短篇集】

「舐めるなよ」と咎めた本人の舌先を、唾液によって濡れた唇で感じながら、私は少しだけ唇を弓形に歪めた。


「わたし、リップいらないかも」


「塗れよ。バカ」