幸い稜哉と違うクラスだから助かった。




さっきまでの状況で一緒に教室に入るとか絶対にありえない。




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休憩時間中だから教室の中は騒がしかった。




「ひーめ。おっはよ。」




私にあいさつしてくれたのは高校から仲良くなった明日香『あすか』だ。




私は明日香から“ひめ”と呼ばれている。




「おはよ。明日香。」





いつも通りにあいさつを返す私。




「ずっっっっっと見てたよー。」




明日香がニヤニヤしながら言う。




「なんのこと?」




「もうとぼけないでよ。さっき校門の所で稜哉君と雅人君と3人でいたでしょー。」




《んげっ!!明日香から見られていたのか。》