いろんな病院をまわった。
思いつくすべての病院を。
だか、梨架は見つからない。
「ここに河合梨架という女の子が入院していませんか!?」
「ちょっと待って下さいね。・・・いえ、ここにはいません。」
この繰り返しばかりだ。
「なんで・・・いないんだよ!!」
足が動かなくなってきた。
それでも行かなければ・・・
「梨架・・・」
足を引きずりながらも着いた病院。
ここがいたらいいのに・・・
ここは・・・
母さんがお世話になった病院だ。
ここにならいるかもしれない。
そう思い、最後の力を振り絞り病院に駆け込んだ。
受付に行くとそこには、
「山下・・・さん??」
あの時の看護婦さんがいた。
「あ、白河さん!!
今から電話しようと思ってたんです。
河合さんですよね!?
ここにいますよ。
白河さんには口止めされてたんですが・・・
はやくこちらへ!!」
「あ・・・はい!!」
梨架の病室へ向かう間、山下さんはこんなことを話してくれた。
「河合さんは凪って言うかっこいい彼氏がいるんだっていつも言っていました。
その時、すぐに白河さんだってわかりましたよ。」
「着きました。
中へどうぞ。」
そこは、
集中治療室だった。
まさか・・・
「梨架!!」