Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜








「…偶然だよ」

私は、それだけ、やっと言った


マキちゃんは少し、手が震えてる


『…じゃあ 何で千葉?』

「だっ……意味わかんないよ
私達が青山さん…
"CheaーRuu"の知り合いなんて
家族にも言ってないのに…
知ってるのは、バンドの皆だけだよ?!」

「それに私達
ライヴの回数、文化祭入れて
…お客さんの前でやったのは
四回位よ…?」


『…回数は、関係無い』


「………」



『彼』はマキちゃんを見て

『…誰かに、青山さんに憧れてる事
言った事ある?』


マキちゃんは、
「…この間、ユカに初めて…

…………あ

コンテストの日に…
真木の妹ですって話して
ライヴ…開始前に
握手、してもらった…」



――― そっか


「………マキちゃんを好きな人の
青山さんへのイヤガラセ……」


『…かなと思ったけど
ああいう気の弱そうなタイプが
好きになるかな、とも思う』


「マキちゃんを…?」

『…そう』



―― 確かに

マキちゃんを好きになったり
告って来るタイプって
部活のキャプテンとか…
ハデ系ばっかだけど…
遠くで憧れてる人が
いるかもしれない


「…でも、
ウチのバンドでは
やっぱり、マキちゃんが」


マキちゃんが
両手で顔を押さえてる
目だけ、大きくする


「……ベース
あの部屋の中にあるのよね」


『…まだ、多分ね』


マキちゃんがスックと立ち上がって
階段に向かう

―― 慌ててとめた


「マキちゃんダメだよ!
危ないよ!
…ちょっと!アンタもとめてよ!!」


『彼』がポケットに手を突っ込んで
立ち上がる


『… "声" だけ貸して』

「…え?」



―― そうマキちゃんに言って
『彼』は

そっと、階段を上がった