Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜



もの凄い注意しながら
金属音が軋むドアを、ゆっくり閉める

ユリちゃんが途端に
「…きょ 競技より疲れた〜…」と床に突っ伏した


二人はそれを聞いて
低い声で笑う



「…山下くんが
武藤と知り合いって
繋がりが判らない…」


武藤はどっちかっていうと
茶髪で、遊んでるタイプっぽく見える

知り合ってみると
愉快系なんだ。って感じなんだけど。


かたや山下くんは生徒会だったし
何かいつも、成績上位で、眼鏡かけて、
シノを迎えに行った時でも
生徒会の奥で、PC弄ってたり
対極な感じだ


「ウチの学校、
バイク通学禁止だろ?
で、
学校の裏のコンビニの近くの公園に
毎朝乗りつけてたんだけど

見回りの先生に
見つかりそうになった時
山下が家、近所でさ
それから毎日、
家に停めさせて貰ってるんだ」

「…生徒会役員が匿ったのかあ」

「うち、バイク屋だし」

「え そーなの?!
コンビニの裏って……
あああ!緑の家の近くの?!」

「 そそ 」



「…何か、人が知り合うキッカケって
イロイロだねぇ」と
しみじみ思ってしまう



「…"ユカちゃん"
その言い方、すっげえババ臭い」

「なんだとお?!」

「ユカちゃん!小声で怒って〜」

ユリちゃんにそう言われ
口を抑える

武藤が笑い噛み殺してるし、山下は

「結構、うるさい人だったんだ」
とか言って笑うし。