「…専門学校
原宿の方なんだけど
アズさんの広告看板で
埋まってたよ」
「……そうかもねと思ってた」
「…私ね
青山さんに、告白したんだ」
「………いつ?!」
「…アニキが、
向こうに立つ前
前日に身内だけのパーティーがあって
私、アニキが泊まってるホテルに
荷物とか持って行って
…そこに、青山さんが居たの…
――― やっぱり失恋だったけど
言って良かった」
「…マキちゃん 」
「…"いつか、一緒に弾きましょう"って
握手してくれた
それで余計、好きになっちゃった」
「………え」
「諦めない事にした。
――いつか あの人の横に立って
絶対もう一回、
好きって言うって決めたの!」
「うひゃあ!!」
マキちゃんは明るく笑って
ユリちゃんと、シノの方へ
薄いカーディガンが、翻った


