Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜




「……付き合ってるの?」


「…好き とは
言ってくれてる…

でも"付き合おう"とか
そんな話は、した事、無い…」


「……ヤッてるだけの関係?」



私は思い切り、首を横に振った



「……まだ"CheaーRuu"がデビュー前に
ライヴで知り合って
私、電車にベース忘れちゃって
それを『彼』が見つけてくれたの

リハーサルで…
あのベースを貸してくれたのが
青山さんで

それがきっかけで
『彼』ともアズさんとも
知り合いになった…… 」


「それから?」


「…青山さんには
メールもらったり…

色々悩んでる時にも、
相談に乗ってもらって…


今年の夏、
青山さんのベース事件があって
私達のバンドもパニックになって

…その時、武道館前なのに
ウチらが
無茶するんじゃないかって
心配して、
『彼』は、千葉まで来てくれて…


―――夏は、皆の好意で
Globalの海に、連れてってもらって
…花火大会、一緒に、行った…」





――― イッキに話した



武藤は暫く黙ってたけど


「…やっぱり会いに行こうよ 葉山

今、微妙な関係で、不安なんだろ?」


「ううん…
私、メイワクばっかりかけてるし
結局『彼』は優しいから
私が行ったら、無理して相手、
してくれると思う

……キョウダイして
そんな風なんだ…あそこは…」


「兄弟とも知り合いなのか」

「…………」



武藤が、ふと
立ち上がって、窓の外を見た


「…晴れてるし、バイクなら
結構速く着くし

携番知ってるなら
電話かけてから…で…も」