Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜




「…会いにいけばいいよ
………葉山!」


それは言葉になっていて
武藤に聞こえていた

私は、首を横に振る


「彼 なんだろう?」


「……私が…勝手に『彼』って
言ってるだけ…」


「その『彼』は、どこにいるんだ?」

「……東京…多分 」


「多分って…」


「……仕事、してるから」


「ああ… そういう意味か
東京ならすぐだろ

…何だったら俺
バイクだし、連れてってやる
少し、待ってろな」


立ち上がろうとする武藤を
引き留めて、再び首を振る


「…会いに行けよ
会わないと、話しになんないぞ?」

「………なの 」

「 え? なに ? 」


「………灰谷、遠矢なの…」



「…灰谷………って 」



「……"CheaーRuu"

…青山さんが…私の言ってた
師匠なの……」





武藤が 腰を抜かしたみたいに
座り込んだ、音がした