池上さんが
「…そうだね
アズルンがステージの上でやる
挑発顔と
…今のはまた違うもの」
そう言って
カメラの裏の、蓋を開いてしまった
アズさんは
「……で、でもさ
今、色んな人が
セクシー系とか、そんな感じで
どんどん出て来てるでしょ?
やっぱりああいう風にしないと
ヤバイのかなって…」
「…馬っ鹿ヤロ……!
オメエ、そんな事考えてたのか?!
――― どんなに誰が半裸になろうが
オマエの歌には敵わねえよ!!
もっとドッシリ構えてろ!!」
「 ……はぃ 」
青山さんが
煙草に火をつけて笑いながら
少し顔を、擦ってる
「…それに
毎回あんな顔で見られたら
俺の身が持たないよ? あずる
――それとも部屋
………一緒に行くか?」
今度は、青山さんが
表情を変えて
「ん?」と笑いながら
アズさんの顎を、指であげる
私も、
青山さんが、そんな顔するのは
初めて見て、驚いたし
見てて真っ赤になったけど
アズさんの狼狽の仕方ったら無かった
「アホクセエ…
行くならとっとと行けや!」
アニキは足で蹴り真似
私は池上さんに発見されて
大慌てに、慌てた


