「…… 実際会って
リアルの衝撃を思い知ったよ…
しかしアズの周りって
見事に男だらけだよな
―― しかも皆、
アズに惚れてると来てる
……筆頭が、
――― 青山 竜治 」
『 …最強ボス 』
「……あれ、倒せるの?」
岡田さんが皮肉っぽく笑って
――戦闘体勢、剥き出しだ。
『…守護神が、アズだから』
そんな『彼』の冗談
――傷の事とか、事情
この人も、知ってるはずなのに
凄いショックを受けた顔してる
…あらためて って
感じなんだろうか
「…決闘でも、挑んでみるかな」
『…やめておきなよ
――――負けるよ』
「………何でわかるのよ」
『…一度 俺、本気でやったのに
半殺しにされたから』
「 何して 」
『 …秘密 』
『彼』が、意味深に笑って
その"何か"を汲み取った岡田さんは
スゲー怖い目で、『彼』を睨み付けた
『…青山さんに、直接聞けばいいじゃん
―――呼ぼうか ここに』
「ちょっ!!
私殴り合いの話しに
来たワケじゃないんだからね?!」
『…ならない方が変なんだって』
「大怪我したら、どーすんの?!
あんたヴォーカルなんだよ?!
アニキにも、自覚しろって
言われたじゃん!」
『…そういう場になったら
きっと真木さんが
一番暴れると思うけど。
―― さっきだって
岡田さんの顔みるなり
いきなり拳、入れたし』
「…でも青山さん、止めたんでしょ」
『…アズ起きたって
俺が嘘言わなきゃ
自分が殴るつもりでいたと思う』
「――…馬鹿じゃないの?!
男って……」
鼻歌を歌いながら
池上さんが、部屋に戻って来た
手にはタコ焼きと
温かいポットが、トレイの上
「昼間の、冷凍しといたんだ
……ポットの中のお茶は
アズルンが用意してくれたよ」
そう笑う池上さん
岡田さんは、『彼女』の名前に
息を吐くみたいに、反応した


