Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜




『…ユカ 』


玄関先に、『彼』が立ってた



「アズさんは?」


『…寝られないみたいだけど
横にならせて来た

…デートは、俺も行くよ』


「…あんた、青山さん側じゃ…
――― そっか…
公平って、言ってたね」


『…もし青山さんや
あの人が、無茶しても
ユカ、止められないだろ』


「………確かに…」


『…外、風強いから
目の中に、砂 気をつけろよ』

「うん 」



時折、
スカートが巻き上がりそうな風

それを抑えながら歩いていたら

――― 『彼』が私の顔を
後ろから
片手で抱く様に、
ゆっくり歩いてくれた



… 油断してる時に
こういう事やるって

スゲー、ズルいと思います。