その日 私は
アズさんと
一緒のベットで 眠って
――― まだ早い夜中かなんかに
一回、『彼』が入って来て
アズさんが離れた時
涼しい風が入って来て
その不快さで、目を覚ました
『…"彼" 着いたけど
…空哉さんが、
合わせる気は一切ない
…オマエに何がわかるって
言い合いになって』
私はそれに、口を挟んだ
「…言い合いだけで済んだ…?」
『………殴り合いになった』
「…何でアニキなんだ…」
『…起きてたのかよ』
「…今起きた」
『…青山さんが止めるっていう、
面白いものが見られたよ』
アズさんが、起き上がって
寝巻の上に、カーディガンを羽織る
「…今、どこにいるの?」
『……向こうの建物の、客間に
池上さんが、一緒に居る
―――今は、行かない方がいい
空哉さん 本気で怒ってるから
まず夜中に来るのが気に食わないって』
「……アニキ、
なんか、オヤジ入ってる」
『彼』が笑って
『彼女』も、少し笑った
「……リュウジ どうしてる?」
『…青山さんは
リビングで黙って、煙草吸ってる』
「アズさん!!」
「 はい 」
「……… 誰の為とか
そんな事、考えないでいいんだよ?!
今、一番好きな人のトコに
行っていいんだよ?!
―― 今だって、
私から離れる事気にしてるでしょ
変な慈悲みたいのは
要らないんだからね?!」
アズさんは
びっくりした顔をして答える
「……同じ台詞
昔にも、クウヤに、言われた…」
「だって、ホントにそう思うんだよ」
「……うん 」
『…アズ
ホントにやろうか
……一番最初に
アズを見つけた奴の勝ち』
「…みつけられなかったら?」
『…俺の勝ち』
「……どこ行こうか」
『…何処へでも』
『彼』はベランダの窓を開いて
月明かりの下に立つ


