Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜




『…これ貰うよ』


『彼』は
アイスピックを取って
リビングに向かおうとした


青山さんがいきなりハッとして、
弾かれた様に
それを抑えようとするけど

『彼』はヒョイと、その手を避ける


――― 私も変な気がして
ドアの所に移動して
…鍵を閉めた




『…何で邪魔するの 青山さん』
『彼』は笑いながら
ピックを後ろに隠す



「……何に使うんだ、それ」




『…これから"奴"にも電話するよ

そして俺は…
アズを連れて逃げる

どっちが先に
俺達を見付けるか


間に合うかな…
…間に合わなそうなら
俺はアズと一緒に逝ってあげる』



『彼』は
普通に笑って
青山さんを見た




………… 本気の、 眼