Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜



「…でも
その恋を、悪いって言ってないよ

……ユカは
『彼』と付き合うとか
そこまでになってるの?」


私は黙って、下をむいたまま
首を、横に振る



「…大人にならなくても
ある部分、許される世界だから

……あの世界に行って
あの人は、正解だったと思うよ」




「……お母さん

私は、やっぱり

…子供かな…」





「…大人にだけはさ
自然になるものじゃなくて
"なろう"って強く思わないと
なれないからねえ」


「なんで…?」


「当たり前じゃない

皆、毎日、友達と遊んで
笑って、喋って

なーんにも考えなくていい
夏休みの子供みたいに
ずっと過ごしていたいもの

キッカケも、
大人になる理由も
人それぞれ、違うけど

そうやって皆、子供の頃から
次の季節に 歩いて行くんだよ――」