チェリーをあげる。


「あのね…、私、実はあれからもう1度礼さんに会いに行ったことがあって、礼さんから渡さんとの過去を全部聞かせてもらったの…」


「え…?」




渡さんの顔が強張った。




「渡さん、前からバイトに力を入れてたけど、それは礼さんが赤ちゃんを堕ろしたときにかかった費用を、ご両親にちゃんと返そうとしてるからなんでしょ…?」


「何…、礼は君にそんなことまで話したの…?」




私がうなずくと、




「そっか…」




渡さんは静かに顔をそらした。




私はまた彼に謝った。




「ごめんね…。そんなこと、私になんかに知られたくなかっただろうけど、私は礼さんと話したことで、自分は何てバカなことをしたんだろうって、反省する機会をもらえたんだ…」


「え…?」




渡さんはまたこちらに顔を向けた。