チェリーをあげる。


うなだれる私に、渡さんが不思議そうに訊いてきた。




「祝儀袋って、もしかして手紙に書いてあった俺への誕生日プレゼント…?」


「…うん」




私はゆっくり顔を上げた。




「ごめんね…。私、バイトで稼いだお金、渡さんの誕生日に全部あげようと思ってたのに…、用意してた祝儀袋、ひったくりに盗られちゃった…」




私がため息をつくと、渡さんは更に訊いてきた。




「あのさ、手紙読んでて思ったんだけど、どうして誕生日プレゼントがお金なの…?」


「え…?」


「だって、家族や親戚でもないのに、普通誕生日にお金なんてあげないでしょ…?」


「…それは」




渡さんに全部話すことは正直勇気が必要だったけど、


私は覚悟を決め、彼に全てを話すことにした。