とりあえず言われたとおりに外に出ると、白い車がやって来て、私の目の前で停まった。
「乗って」
運転席から伸さんが出て来て、助手席のドアを開けてくれた。
「え…」
「いいから早く」
「は…、はい…」
言われるまま車に乗ると、
伸さんも運転席に戻って、エンジンをかけてアクセルを踏んだ。
車は寮を出て、国道を走り出す。
伸さんの車は渡さんの軽自動車と違って、座席は広いしそれほど揺れもひどくなかった。
目の前にはカーナビがついていて、ハヤリの音楽が大音量でかかっている。
「…いい車ですね」
思わずそうつぶやくと、
「ああ、これ…?うちのばあちゃんが買ってくれたんだ。一応中古なんだけどね」
伸さんはそう言って笑った。
…そういえば、
ちーちゃんもおばあちゃんに車を買ってもらったって言ってたな。
いいなぁ、みんな。
私なんて免許だって持ってないのにな…。

