再び口を開いた礼さんは、こんなことを言った。
「そうだな…、私が渡に直接会って、あなたのことはもう何とも思っていないからって言うんじゃなくて、その旨手紙で伝えるだけでもいいかしら…?」
「え?」
私がたずねると、礼さんはこれは渡さんの気持ちを考えてのことだと言った。
「ほら、男って意外と女より引きずるって言うじゃない…?渡とはもう随分会ってないけど、私達が再会したら、あいつ更に引きずっちゃうかもしれないでしょ…?そう思うと、私が顔を出さずにバサっと切ってやる方がいいのかなって思ったんだけど…」
礼さんの言葉に、それまで黙っていた伸さんが
「そうですね…。手紙で構いませんので、ぜひ渡のことビシッと切ってやってください」
と頭を下げた。

