チェリーをあげる。


結局私達は礼さんに会えることになったのだけど、


礼さんは夕方にならないと時間が取れないとのことで、


私と伸さんは約束の時間までその辺で時間を潰していることにした。




渡さんの家でお昼をご馳走になった後、


私と伸さんは渡さんの家の周りを少し歩いてみた。




適当に歩いていたら、保育園や小学校や小さなスーパーマーケットなんかがあって、


その風景に立つ渡さんを想像したら、やっぱり胸がきゅんとなった。




今一緒にいるのが伸さんでなく、渡さんだったらどんなにいいだろう…。



そんなことを思うと、更に心が滅入ってしまった。






それから私達は伸さんの希望で町営バスに乗り、ガイドブックに載っていたところをいくつか訪ねてみた。



伸さんは道中土産を買ったり写真を撮ったりしてはしゃいでいたけど、


私の心は渡さんがいなくてさみしいという思いと、これから渡さんの元カノに会うんだという緊張感で、


正直観光どころじゃなかった。