禁忌恋愛

「美衣!」

この場から立ち去ろうとしていたあたしに声を掛けたのは……


「何?お母さん…」


涙声のお母さんだった。

「それは違うわ。ゆうくんは……美衣と離れて自由になりたいだなんて思ってない」


「なんで…そんな事分かるのよ?」



「だって、ゆうくんは、あたし以外に身よりがない美衣を自ら志願して育てているのよ?ゆうくんはまだ27歳。まだまだ遊びたいだろうに。義理の家族だなんて他人同然でしょ?それなのにゆうくんは、美衣を育てる決意をした。逃げる事も出来たのにそれをしなかったのよ?それは…」


「早紀。もういいから」


ーーーーゆう、くんの目があたしを捉えた。


「美衣。よく聞いて。俺は前も言ったけど、美衣を本当の家族だと思ってる。大切なんだ、美衣が。だから美衣の意見を尊重したかった。美衣にとって血の繋がった唯一の家族は早紀だ。だから、本当は美衣も早紀と暮らしたいかもしれないと思ってああ言った…」


ゆう、くん……。

ぽたり、と涙が零れ落ちた。

ゆうくんは…………

あたしを大切に思ってくれている。

それは十分すぎる程分かっていたハズなのに…あたしは…。