「もう、大丈夫なのか?」

ゆうくんはぶっきらぼうに言ったけど、本当は心配してくれてるんだってちゃんと分かってる。

掴まれた腕を見つめながら、あたしはゆっくり頷いた。

本当は大丈夫なんかじゃ、ないけど‥。



「ならいい」


ゆうくんは掴んだ手を離してベットから降りるとフッと口元だけ緩ませながら、美衣。と呼んだ。


そんなゆうくんがかっこよくてあたしは俯きながら返事をする。


「な、に?」


なるべく普通にしゃべろうとしたけど、きっとあたしの声は震えていた。


「おはようのキスは?」