「ありがとうな
別に心配かけるつもりじゃなかった。
でも、咲希が離れていくの
考えられねんだよ。
本当、まぢ俺、
咲希が好きみてぇ。
こんな奴なのにごめんな?
でも、
抑えられねぇや。
俺、失ってばっかなんだよな。
俺の過去の話聞く?
できれば
隠し事はしたくない。
だから言う。」
───こんな奴じゃないよ。
啓吾は素敵な人だよ?
自分の意思持ってて、
咲希も啓吾みたいにならなきゃ、
って思うよ?
…もちろん、
聞く覚悟は出来てる。
「うん、大丈夫。」
──君を受け止められるくらいの
大きな大きな空のような
存在になりたい。

