本当に辛くて
検査ばかりの毎日で
明日が来ることすら見えなくて
光のない毎日を諦めずに美咲は生きていたのに

あたしが一番美咲を信じなきゃいけない存在だったのに
わかってたはずなのに

美咲を手放した。

なのに美咲はそれでも
あたしを想っててくれた


失ってはじめて気づいたよ
美咲は琴音さんが一番好きだと想ってた。

それでも
その気持ちは別なんだよ。
琴音さんは特別で

きっと美咲は
美咲の中であたしだって存在があった。
ちゃんとみててくれてた。

「好き」だと何度も言ってくれた。
信じてる、って言ってたのに、
あたしはどこかで美咲を信じきれてなかった。



それに気づかず
気づこうとせず
あたしは美咲を手放した。
自分が辛いのが耐えられなくなって。


本当は美咲のほうが
もっともっと辛いはずだったのにね。

ごめんね・・。

気づこうとしなくてごめんね
あたし最低だよね

失って気づくなんて
本当に遅いよね
ごめんなさいごめんなさい

こんなことになるくらいなら

ずっと美咲を信じて
可能性なんて考えないで
美咲を信じ、自分を信じ、
恋をしてればよかったのに・・・
遅かったよ
遅かったんだよ

美咲ごめんね
美咲はこんなあたしを好きでいてくれたのに
信じていてくれたのに
あたしは
何も出来なかった。

美咲を幸せにすることも
人を信じることの素晴らしさも
人を好きになる素晴らしさも
何もかも全て。
美咲が教えてくれただけで
あたしは何も出来なかった。

自分の無力さに
腹が立つ
自分のワガママさに
腹が立つ

あたしなんて最低だ
最低だ。最低だ。