夏恵は
あたしが何をしても
何も言わなかった。
好きな人をコロコロ変えても
病んだりしたとき…
「咲希が選んだんなら、」って言って
「正直になりなよ?」
って言って
相手を傷つけたときも
「次はちゃんと向き合って
好きな人を考えな?」って言ってくれた。
学校は違うけど
夏恵は最高の親友。
夏恵が居たから
今あたしはここにいる。
そのときも
夏恵の言葉だった。
「美咲のことが忘れられない」
初めて
あたしが人にこぼした美咲への弱音。
夏恵は
受け止めてくれた。
「ずっと思ってた。
そうなんじゃないかな、って。
誰を好きになっても
咲希は美咲さんを好きだったんじゃないかな
って思ってた。
ちゃんと正直になれたね。
頑張りな?」
夏恵は自分が辛いときでも
あたしを支えてくれた
一番大事なときに
夏恵はあたしの隣にいた。
一緒に頑張ってくれた。
だからこの言葉もそう。
この言葉があったから
一歩踏み出せた。

