辛さも一緒に流れてしまえばいいのに。
涙が流れぬようにと
美咲を思い出せるようにと
美咲を近くに感じられるようにと
君の笑顔を見るために
みていた空でさえ
暗くなる。
あたしに
呟いてる。
「忘れてしまえ。」
ごめんなさい、ごめんなさい。
本当はあたしが悪いのに。
──あのメールを最後に
美咲との連絡は取らなくなった。
ただ1つ
アドレスブックから消すことの出来ぬ
上山美咲
の文字が
光らないかな、
と心の奥で思ってる思いをしまい込みながら
あたしはなんとか笑い続けた。
偽りの笑顔と知っていたけど。
ただ
涙はもうでなかった。

