そうは言ったものの
涙は止まらなかった。
「ごめんな・・
辛いこと言ってごめんな・・
でも隠し事はしたくねぇんだよ・・・・。
考えさせてごめん。
それでもついてきてくれるって
言ってくれて
本当にありがとう
俺は「咲希」として咲希を見てるよ。
わけわかんねぇな。笑
とりあえず
「琴音」は「咲希」と違う。
わかってるよ。
曖昧でごめんな。
俺、空を見てたのも
琴音が空に居るからなんだよ」
──・・・
胸がチクッとするのがわかった。
最後の言葉が少しつらかった。
今隣に居るのはあたしなのに、
大好きな空には、貴方を想っていて
貴方が想っている琴音さんが
あたしよりも近くに居る気がして。
それでも・・
今自分で決めたこと。
それに
琴音さんが悪いわけでも、
美咲が悪いわけでも、
そんなのは全然違う。