嬉しくて嬉しくて

今は本当かどうかなんて
信じられなくて

それでも“もう一度”美咲の傍にいれる、

それだけで


心が温かくなった。






頑張って良かった・・・。
好きでいて良かった。

叶わぬ想いなど、
無いんだと思った。




確かにそう思った。






でも


叶わぬものなど無いはず無いんだよ。

「不幸」は「幸せ」の背中合わせで付いてくる。

いつ、180度回転してしまうのかなんて
誰にも分からない。


美咲にも咲希にも
「幸せ」の背中合わせで「不幸」が待ってた。









──あたしは今からの日々を



何度止まってしまおうと思ったか。

何度愛されたいと願ったか。

何度自分を憎んだか。

何度自分を壊そうとしたか。

何度苦しんだのか。

何度後悔したか。

何度諦めようと思ったか。





そんなの
美咲にもあたしにも…誰にも。


神様にだって。



きっとわからなかった。




───今からが本当の不幸の幕開けなのに。