──まだ忘れられません
しばらくは、
忘れられるまで君を想わせて?
迷惑はかけません
あえなくてもメールできなくても
連絡とれなくても
ただ君という存在が
大好きだから・・・
ある日突然、話してくれたこと。
「俺、名前が二つあるんだよ。」
最初は、どういう意味か分からなかったけど
啓吾が説明してくれてわかった。
「俺、親父がつけた名前が啓吾で、
お袋がつけた名前が美咲っていうんだ。
美咲って名前は、特別な奴にしか呼ばせねぇけどな」
あのとき、
『美咲って呼んでもいい?』
と、聞けなかった。
もう少し、もう少し近い存在になることができたとき
呼ばせてもらおう。
何かきっと特別な思いがあるんだ、
そう思ってた。
それすら、
もうかなわぬ願いとなって、消えてしまったよ。

