「お兄ちゃんいなくても琉也さんは家にいるの?」


もしかしたらメガネくんが遠慮して出て行くって言ってくれるかもしれない!


…そんなわずかな望みはすぐに断たれた。



「当たり前じゃん。他に行くとこねーし。」



そんなぁ〜!!



二人きりなんて困るよぉ〜!!


「お兄ちゃん!!あんた私のこといっつも心配してるくせに、この人と私が家で二人きりなのは平気なわけ?!」



「琉也なら大丈夫だと思ってるから。それに最近、変質者でるんだろ?なおさら琉也が一緒のほうが安心だ。」


お兄ちゃんの言葉に何も言えなくて口をぱくぱくさせていると…


「なに?お前、俺に襲われるとか心配してるわけ?」


メガネくんが意地悪そうにニヤっと笑った。


「安心しろ。俺はお前みたいながさつなお子ちゃまには興味ないから。」



むきぃー!



私はメガネくんに飛び掛かり、ケガ人のお兄ちゃんにおさえられ、またこってり怒られた。←学習してない。



――こうして長い夜は終わった。