「おい!楓。
俺たちがいること忘れてんなよ!」


「わっ!」「きゃっ!」


今まさにキスしようとしていた
お兄ちゃんと雪乃が離れた。


「…たく。
足立を連れて来たのは俺たちなのに存在忘れんなよ。
なぁ、望?」


メガネくんが振り返った。


にへっ。


「えへへへへ。」


私はさっきのメガネくんの言葉でニヤニヤがとまらなくなっていた。


「…望?」

「…のん?」


お兄ちゃんも雪乃もビックリしている。


クッ、クッ


メガネくんだけ笑っている。


「望、顔崩れてるよ。」